大人の自閉症は治るのか?具体的な治療・対処方法を紹介します

「仕事がうまくいかない…」

「周囲と同じようにやっているのにミスをしてしまう…」

「なぜかいつも俺だけ上司に怒られる…」

社会人なら、誰もが一度は感じたことがあるはずです。

でも、何度も同じミスを続けたり、人間関係がうまくいかない人っていますよね?

近年、大人の発達障害が注目されるようになりました。

学生時代は、ある程度卒なくこなしていたのに就職してから困っている人って意外といるのを知っていましたか?

もしかして、その症状は大人の自閉症スペクトラム(ASD)かもしれません。

今回はその特徴と対処方法について説明したいと思います。

 

自閉症スペクトラムって何?

自閉症スペクトラム(ASD)とは?神経発達症群に分類されるひとつの診断名で、コミュニケーションや言語に関する症状があり、常同行動を示すといった様々な状態を連続体(スペクトラム)として包含する診断名である。
出典:ウィキぺディア

自閉症スペクトラムとは「臨機応変な対人関係が苦手で、自分の関心・やり方・ペースの維持を優先させたいという本能的志向が強いこと」を特徴とする発達障害の一種です。

わかりやすく言うと、日常生活や学校などの場面で周囲と上手にコミュにケーションをとることが苦手です。また、こだわりが強い、融通がきかないという特徴もあります。他にも五感が冴えていて(感覚過敏)人より敏感に感じたり、逆にほとんど感じない場面がみられます。

見方を変えれば、「一人でもコツコツと、自分のペースを守りながら取り組むことができる」強みを持っています。問題なく日常生活を送っている人も世の中にはたくさんいます。

しかし、不適切な環境におかれてしまうと日常生活に様々な障害を及ぼし、「生きづらさ」を感じてしまうようになってしまいます。

「スペクトラム」とは「連続体」を意味します。「自閉症スペクトラム」は障害になるパターンもありますし、障害にならないパターンもあることを覚えておいてください。

 

自閉症スペクトラムの特徴と症状について

主に2つの特徴的な症状があります。

対人とのコミュニケーションの質が異常であること

自閉症スペクトラムの人は他人とのコミュニケーションがとても苦手で、以下のような特徴があります。

  • ひとりでいることを好む
  • 一方的に喋ってしまう
  • 人情に配慮することが苦手
  • 話すときの抑揚が極端である
  • 「オウム返し」が多い
  • 敬語が不自然である
  • 皮肉を言っても伝わらず、たとえ話がわからない

 

また、自閉症スペクトラムの人は、喋らない(非言語的)コミュニケーションにおいて以下の特徴があります。

  • 身振りや指指し(体の動き)が理解できない
  • 目線、眼差し(目の動き)が理解できない
  • 言語の意味が理解できない
  • 話の文脈が理解できない

 

仕事の場面では、チームで業務を行うのが苦手な人が多くいます。チーム内で孤立することが多く、自分が良いと思ったことを独断で行い、他のメンバーを混乱させてしまうことがあります。

また、独特の言葉の使い方をしたり、言われたことを独自に解釈して理解のズレが生じたり、わかりにくい表現をして相手にうまく伝わらないこともあります。

やる気があるのにも関わらず、自分はどう動けば良いかを理解することが難しいので、結果として周囲からは非協力的な態度だと受け取られてしまいます。

 

興味限定的で、ルーティーン化した行動を好むこと

  • 自分で限定した物事に対して強い興味をもつ
  • 自分で限定した手順を繰り返すことにこだわる
  • 興味・関心のある領域に関して膨大な知識を持つ(歴史、花、昆虫、TVゲーム、パソコン)

 

仕事の場面では、特定の物事を手順通りに行うことに強くこだわります。自分の知らない方法に恐れや抵抗を強く感じる傾向があります。

また、マニュアルや指示があっても自分が納得した方法で物事を進められないときに困惑してしまうことがあります。中には指示されていないことが気になってしまい、作業が進まなくなってしまう人もいます。

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自分でできる自閉症スペクトラムの対処方法

職場の同僚、上司には前もって自分の症状を伝えることをオススメします。おそらくこの部分が本人達にとって一番ネックなのでしょうが、発達障害の症状を緩和させるには周囲の協力・理解が必ず必要になります。

 

業務の内容、指示を明確にする

職場での業務内容や手順、指示は自分なりにまとめて目の届くところに貼っておくと効果的です。自分のデスクやロッカー、休憩場所、車の中などがオススメです。パソコンなどで編集して情報をスマホに入れておくことも重要です。

 

コミュニケーションの型を覚える

コミュニケーションで言いたいことを上手に伝えられない人は、「発信」に困り感を持っているようですが、肝は人の話を聞く「受信」にあります。そもそも、発信するための前提となる受信(理解)ができていない場合がたくさん見受けられます。

確実に情報を受け取るために大切なことは、メモ復唱です。自閉症スペクトラムのひとは視覚優位(聞くよりも見る方が得意)の方が多い傾向にあります。

話を聞くと時にはペンとメモ帳を準備しておいて聞いた内容を記録するようにします。そして、メモに書いてある内容を読みあげて相手に確認してもらいます。これで情報伝達のズレが減り、受信(理解)の精度が向上します。

職場で自分から発信する場面は以下の通りです。

  • 報告→業務が完了した時に行う
  • 連絡→業務の途中で進行状況を共有する
  • 相談→業務がうまく進まないなど困ったときに行う
  • 質問→業務の進め方を随時確認する

これらの内容を伝える時には、話したい内容を箇条書きなどで書き出して何をどのような順番で伝えれば良いかを整理することが大切です。また、相手にメモを見せながら話すことができるので伝えたいことがより伝わるようになります。

 

自分独特の仕事の進め方をしない

当たり前のことなんですが、これをやってしまう方が多いです。職場はチームで働く場であり、社員は組織の一員として業務で成果を出すことを求められています。

職場では決まったオペレーション以外の方法で作業することを避けた方が良いです。メンバーが自己判断で作業手順を変えることはできないと考えましょう。

もし、自身の特性上これまでのやり方ではうまく作業ができないのであれば、同僚や上司に相談してみしょう。「できるようになりたいから」、「もっとこの会社をよくしたい」などとポジティブな姿勢で相談することをオススメします。

 

補足

現時点では自閉症スペクトラムのための薬は開発されていませんが、不安障害を抑える薬やパニックパニックを抑える薬など、自閉症の症状を緩和するために薬が処方されることがあります。

薬物療法は医師の指示のもと用法や用量を守って服用していかなくてはなりません。薬に頼り切って多用するのは避けた方が良いです。

 

自閉症スペクトラムの人が得意な仕事・職業

周囲の目を気にせず自分の仕事に打ち込むことができるのが、自閉症スペクトラムの人のメリットです。「こだわり」をうまく活かせば、きっちりとルールを守り継続して同じ作業を続けられることを評価してもらえることもあります。

また、多くの人が見逃しがちな細かい部分に気づいたり、他の人が面倒だと思うような工程を漏れなく行う特徴を持っている人が多く、正確さを求められる業務ではその力を発揮します。

自閉症スペクトラムの人には裏表のない真面目な方が多く、真摯に仕事に取り組む姿はどんな業務でもプラスに評価されるのではと思います。

自閉症スペクトラムの人に向いている職種は以下のとおりです。

  • 専門分野の知識を活かせる:プログラマー、学者、電化製品販売員など
  • 視覚情報の強さが活かせる:CADオペレーターなど
  • マニュアルがしっかりしている:経理・財務、法務・情報管理、コールセンターなど

 

最後に

学生時代にはなかなか自閉症スペクトラムの特性が表面化されず、大人になってから「生きづらさ」を感じている人が10人に1人はいると言われています。

周囲の協力と理解、自分で変えようとする気持ちさえあれば、少しずつ症状は改善されます。

 

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